■ 春爛漫♪花咲くヨーロッパ紀行 ■   |           6        Photo |TOP|HOME|

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フランス
〜ジヴェルニー〜

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■ パリでも迷子

 パリ北駅に到着した私たち。とりあえず、RERに乗り換えることに。できたら、北駅でNAVIGOというメトロのICカード(Suicaみたいなもの。1週間利用とかで購入が可能。ゾーン内ならバスやRERも使える)が欲しかったのだけど、窓口がない。仕方ない。友人からお土産でもらっていた使っていないカルネ(回数券)で入るか…。カルネを使って改札口を通る。続いて友人も…と通したら、通れない。何枚か持っているカルネすべて使うことができない。これがよくある磁気不良!?
 何枚も使っていない切符を持ってても通れなくて、でも、窓口もないから、交換してもらうこともできないし、購入しようにも小銭が見事にない! 私は改札の内側に入ってしまっていて助けることもできないし、どうしようか…とワタワタしていたら、ちょうど通りかかった優しいお兄さんがNAVIGOを使って、ゲートをあけてくれた。「通っちゃいな!」って。すごい!! ありがとう!! 助かった!! 親切な人もいるもんだ。
 さて、RERは何階にいけばいいんだ? よくわからない。とりあえず、エレベーターみたいなのに乗って、乗り場だと思われるボタンを押すと、下に下がると思ったのに、上にあがる。なんだ??? 到着した場所にもホームはあるけど、なんか違うっぽい。っていうか、どうやったらこのエレベーターでおりれるんだ? エレベーターの使い方もわからない。ああだ、こうだ…とやっていたら、また親切な女性がやってきた。「日本の方? どこに行きたいの?」「RERに乗ってシャトレ駅に行きたいんだけど」と伝えたら、「下のフロアーよ」とエレベーターを呼んで、ボタンを押してくれた。その階だよね。合ってたはずなんだけどな…。わからないけど、彼女にお礼をいってホームへ。
 RERに乗ってシャトレ駅に向かう。一駅…だったかな。うん。
 さて、ここでも問題。メトロは切符の確認は乗車時のみだけど、RERの場合、降りるときにも切符を通さないといけない。NAVIGOを使って通してもらった友人は切符がない。どうやってでようか…と思ったら、たぶん、大きな荷物とか車椅子の人用のゲートを使ってふつうの人も出てて、それにみんな一緒について出ていってる。なるほど。その要領で私たちも改札の外へ。いろいろあるもんだ。
 改札を出ると、窓口があったので、ここでNAVIGOを買うことにした。窓口の女性は若くてちょっときつそう? 気にしない。当たって砕けろ!!
「NAVIGOが欲しいんですが」
「自動販売機で購入して」
 予想通りの回答だ。
「小銭もないし、カードも使えないので、購入させてほしい」
「仕方ないわね。1つでいいの?」
「2つお願いします」
 と、NAVIGOのセットが出てきた。このままでは使えない。
「チャージもお願いしたいんですが」
「自動販売機でチャージできるわよ」
 さっきも言ったよね、わたし…
「小銭もないし、カードも使えないから。1週間分のチャージをお願いします」
「仕方ないわね」
 とチャージしてくれた。が、ひとつだけ?
「二つとも1週間分のチャージをお願いしたいんだけど」
 この辺であきらめがついたのか、はいはいとささっとチャージしてくれた。
「写真はある? これがケースね。ここにいれて使うのよ」
 最後は丁寧に説明してくれて、笑顔をくれた。いい人だった。ありがとう!!
 写真はとりあえず日本から持ってきたちょっとでかいのを使うことに。シールで貼り付けてないけど、ケースにいれておけば、写真が貼ってあるようにみえるだろう。まあ、大丈夫そう。
 さて、地上に出よう…。
 シャトレ駅は大きな駅で、商業施設もついていて、迷子になる。どうやったら、外に出られるんだ? さまよいながら、なんとか外に出てみたものの、ホテルはどこ?
 外に出てみたら、前にパリに来たときにきたことがある場所だった。ここ、駅だったんだ…。前回は何かわからないままだった場所が駅だったことが判明。へ〜。
 たぶん、こっち…だよね…とスーツケースを引きずりながら歩いていく。ここをこっちに曲がって、この辺…なんだけど。
 ホテルの住所にある地名は見つかったが、ホテルは見つからない。どこだどこだ…と探していたら、なんてことはない、拠点にしていた広場(っていっても、狭いんだけど)に面したところにあった。なんだ…。



■ Hotel Ducs d'Anjou

 ホテルはわりと近代的な建物だった。フロントには男性がいて、簡単にホテルの説明をしてくれる。どうやら、ロビーにパソコンがあって、それは自由に使っていいらしい。それは便利だ。
 荷物を部屋に置きに行く。きれいで素敵な部屋。最近、ファブリックをすべて変えたと予約した時に言ってた。お風呂場もきれいだし、タオルがかけられているバーは温かくて、乾燥できるようになっている。
 窓の外は中庭? で、壁にエッフェル塔の絵が描いてあった。下のフロアーを見たら、サクレ・クール寺院だったりとどうやらパリの名所の絵が描いてあるらしい。実際は見えなくてもそういう心遣いは面白いと思う。ちなみに部屋は最上階。
 荷物を置いて、部屋の探検が終わったら、近くのスーパーに水を買いに行って、ついでにロビーのパソコンで明日の天気を見た。日本語が使えないパソコンなので、微妙にわかりにくいけど、自分のサイトとか覚えてるURLを使って、なんとか天気予報をチェック。明日も晴れるらしい。
 部屋に戻ったら、洗濯をして、タオルヒーターにかけて、乾かして…12時には就寝。明日も朝早いよ。




5日目:2010年5月19日(水)

■ モネをたずねて

 6時30分に起床。ささっと準備を済ませ、7時10分にはホテルを出発した。今日はモネの最後の住処となったジヴェルニーに向かう。私は前回も行ったので二回目。本当によかったので、再訪だ。
 ホテルの目の前にあるメトロの入口から地下に降り、4番線に乗る。NAVIGOは良好で、とても楽でいい。
 3番線に途中乗り換え、St-Lazare駅に到着。前回はチケット売り場がどこかわからず、違うブティックに入ってしまったが、今回はまっすぐチケット売り場に。 数人待って、順番がきた。頑張ってフランス語で話しかけてみると、当たり前だけどフランス語で返ってきて、意味が分からず返り討ち。おとなしく英語で言い直し、チケットを購入した。フランス語を勉強してくるのはもちろん大切だけど、話しかけはできても、フランス語が理解できないんだから、使用シーンは気を付けないと…。
 8時20分発ルーアン(Louen)行に乗って、Vernonへ。運よく?きれいな電車にあたる。ちょっと前に北東方面行(ストラスブールとか)にできたというおしゃれな車両だ。こういう色使いとかフランスらしいお洒落さを感じる。10月に来たときと違って、同じ時間の電車ではあるけど、明るさが違う(日の出の時間が違う)からか、電車の中もそれなりに人がいっぱいいる。
 40分ほどでVernonに到着。ここからはバスでジヴェルニーに向かう。さっさとバスに乗り込んで席をキープしたが、やはり席はあっという間にいっぱいになった。
 ジヴェルニーに到着したら、まっすぐモネの家に。途中、道がわからなくて不安になってる人を見かけたりしたが、私たちが抜かしていくと、安心してついてきた。確かにちょっとわかりにくいと思う。
 モネの家では、前はお庭と家でチケットが別々だったので、コンビチケットを購入したので、今回もコンビチケットを購入してみたら、どうやら、料金体系が変わっていて、家と庭はチケットは一つでよくなっていたらしく、コンビになっているのは美術館。え〜〜〜???
 気を取り直して、まずは水の庭に向かう。人がまだ少なく、4,5人くらいだろうか。ちょっとだけ期待していた藤の花が満開で、感激!! 水の庭のシンボルともいえる太鼓橋には藤の木があって、咲いていたらいいな〜って思っていたのだ。その代わり、睡蓮はもちろん咲いていなかった。当たり前だけど。
 ゆっくりと一周した後、家の方のお庭に。こちらも花が咲き乱れており、とても美しい。やはり、秋の花と春の花は違うとあって、同じ庭でも雰囲気が違う。
 家の中をささっと見学した後、やっぱり、もう一度水の庭に行きたくなり、水の庭に。人がたくさん増えたけど、それでも、ここの良さは変わらない。ちょっと裏の道に入ると薔薇のつぼみがついていて、とても素敵だったので、必死に撮っていたら、ちょうど通りかかったおじさんに「何を撮っているんだい?」と聞かれた。撮影した薔薇の写真を見せたら「ワンダフル!!」って。マクロ撮影あまりしないのかな〜。
 そうこうしているうちにすっかり時間が経ってしまったので、モネの家を後にする。
 お昼ご飯はどうしようか…と近くのカフェを見てみるが、こんなのがこの値段!?とちょっとお高めだったので(観光地価格?)結局、テイクアウトでホットドッグで軽く済ませることにした。ホットドッグを頼むと、温かくなる棒みたいなのに、半分に切ったフランスパンをそのまま差し込む。その間にソーセージを温めて、中が温かくなったフランスパンにそのソーセージを入れて出来上がり。シンプルだけど、結構おいしい。
 カフェの隣には素敵なお花とかの雑貨屋さんがあって、かわいいナチュラル系女の子なアイテムもいっぱい。せっかくなので、スズランの石鹸なるものを購入してみた。
 続いてコンビチケットで購入してしまった美術館に向かう。場所はモネの家のチケット売り場のお姉さんに聞いた。ちょっと離れているが、バス乗り場の近くなので、ある意味、帰り道。別に不便はない。
 美術館は絵画のみで、ルノアールやモネなど、まあ、有名な人の作品もいくつかある。セーヌ川を描いた絵を集めていたりしていて、それなりに楽しめはするけど、大して絵に興味がない私は別に必要がない場所といえば必要のない場所。
 12時20分のバスに乗ってVernonに戻り、電車に乗ってパリへ。今回はボロい電車だった。残念。



■ オランジュリー美術館

 St.Lazareに到着すると、メトロでコンコルド広場に向かった。コンコルド広場にやってくると、なんとなくパリに来たことを実感する。やっぱり、一番最初にパリに来て、自分たちで行動したとき、メトロからあがってきた場所がここだったからだろうか。あの感動を思い出す。
 コンコルド広場からオランジュリー美術館はすぐそこ。入口に行くと、人が2つの列に分かれて並んでいる。列の先頭にある表示を見てみると、パスを持ってる人は左の列、ない人は右の列とあるようだ。パスを持ってる列のが長い。間違ってないよね? 不安になりつつも、とりあえず、右の列に並ぶと、そんなに待たずに列は動き出した。私より先に並んでいる左の列は動いていない。不安になって誘導しているスタッフに「チケットを購入するんだけど、この列でいいんですよね?」と確認すると、問題ないよと先へと誘導してくれた。そのままチケット売り場に行き、チケットを購入する。
 中に入ると、階段を下りて地下へ。地下1階にモネの睡蓮が展示されている広間がある。楕円形のスペースで、4辺にそれぞれ睡蓮の絵が展示されていた。これはすごい!! こんなにすごいものだとは思ってもいなかった。そして、その広間はもう一つある。
 睡蓮の絵はよく見るとよくわからない絵だ。いろんな色を使って、描写してある。きれいらしい絵ではない。が、遠目で見たり、写真を通してみると、池の水に映る木の影などが見て取れる。そして、モネの家で実際水の庭に行った人なら、「ああ、これはあのあたりを描いているんだろうな」というのがなんとなくわかる。
 てっきりオランジュリー美術館は睡蓮だけかと思っていたら、地下2階に行くと、いろんな有名な作品がいっぱい展示されていた。教科書で見たことがあるような絵も多い。見応えはばっちり。オランジュリー美術館、好きかも! そんなに広すぎず、だから、見ていて疲れない。疲れない程度の絵が飾ってある。
 最後に売店に行った。本系を見ていると、モネの家の本がいくつもある。その中でハードカバーのしっかりした本を見つけた。中を見ると、モネの庭の設計図(指示書?)がある。春にはこの花壇にこの花を植えて、こちらにはこれ。夏はここにこの花を…というのがイラストとともに載っていて非常に面白いし、興味深い。この本がほしい!!と思ったが、値段を見ると1万円くらい(だったかな。5000円くらいだったかも?)。その上、ハードカバーで分厚く、重い。ちょっと購入するのに躊躇する。結局、買ってこなかったのだが、後で後悔した。やっぱり、あれは持って帰ってきて見る価値のある本だったと思う。



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